忍者ブログ
  



[ 70 ]  [ 69 ]  [ 68 ]  [ 67 ]  [ 66 ]  [ 65 ]  [ 64 ]  [ 63 ]  [ 62 ]  [ 61 ]  [ 60
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

シグマ会 会誌8号の記事からページ(24)-(25)
 建築に対する所感  一年 大木 功
 僕は建築を学びたい一心から、一時間も汽車にゆられてこの工芸の建築科に通学している。
 僕達は入学早々鉄筋コンクリートの校舎に入った。そこで僕の理想とした建築の勉強が始まり、早や十ヶ月になろうとしている。現在では僕がこの工芸の建築科に入る前に考えていた建築というものを、まったくくつがえしてしまった。以前は建築を非常に軽視していた。ところが建築というものがそのようなものではなく非常に複雑なものであることが分かった。建築を学ぶに際し、不必要な学科というものがほとんど無いことである。建築を「木」にたとえるなら、我々は葉か花びらのようなものである。これで三年間に建築に関する知識をとれだけ習得する事が出来るだろうか? せめて学校で習う事だけでもと思っても、なかなか習得することが出来ない。それだけ建築というものはむつかしいのである。僕達は上級生の方から「団結せよ」とか「奴根性を持て」という事をよく聞かされた。初めはその意味がよくわからなかったが今ではその意味がすこしわかってきた様な気がする。建築家にとって「団結」という事が大変重要な事だと思う。どんな小さな家であっても、一人ではとうてい造り得ないだろうと思う。しかし、皆が一致協力すれば、たやすく造り得るだろう。この事は何事にも通ずる事と思う。
 今日では建築物をよく観察する様になった。これも建築を学ぼうとする意志があるからである。今後建築物はいろいろと改良され、それに関する知識も一段と増す事と考えられる。そのような事を考えると我々の前途は無限に展がる。しかし、その中にも光を求めてどんな事にも負けず。打ち進んで行く事により建築の道が開けるのではないだろうか!!
(ここで「団結」、「根性」が出てきますが、他でもやたらと出てくる。昔から言い続けてきたんですね。)
PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Adress
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
忍者ブログ   [PR]